読書の「ど」! シャルロットの憂鬱(近藤史恵 光文社文庫)(11月5日)
いいと思ったら、新書でも、文庫でも、マンガでも、ジャンルは問わず読む「かねとしの 読書の「ど」!」、今回は「シャルロットの憂鬱」(近藤史恵 光文社文庫)です(感想には個人差があります)。
本作の主人公はシャルロット…6歳雌のジャーマンシェパードです。
股関節を痛め、警察犬としては早めの「引退」をした「彼女」、第2の人生を、犬を飼うことには全く初心者の宏輔(こうすけ)・真澄(ますみ)夫婦と過ごすこととなります。
元々警察犬だった「彼女」、二人のいうことをよくきく「優等生」でしたが、日々を過ごすうちに「サボる」ことを覚えます。ですがその「サボり」は、2人にとっても好都合なものでした。
そんなある日、二人が帰宅すると、自宅に泥棒が入った形跡があり、シャルロットが見当たりません…いったい何が起こって、シャルロットはどこへ行ってしまったのか(シャルロットの憂鬱)、ドックランでシャルロットにかみついてきたチワワをめぐる謎解き(シャルロットの友達)、宏輔と真澄が不在の間に誰かが庭に忍び込んでいるような痕跡があるのに、シャルロットがなぜか吠えないということについての謎解き(シャルロットのお留守番)など、「臆病な元警察犬・シャルロット」と、新米飼い主の「宏輔・真澄」夫妻周辺で起こる様々な「事件」を解決していく連作ミステリーです。
どの話も読後に、なんだかほんわかとしたものが残ります。
個人的に私が犬好きだから(?)からかもしれません。
著者の近藤史恵さんの作品には、「モップの精」こと「キリコ」が活躍する「モップの精シリーズ」や、「ビストロ バ・マル」を舞台にシェフの三舟がなぞ解きを行う「タルト・タタンをあなたに」(http://naruto-ym.cocolog-nifty.com/kanetoshi/2015/05/515-41fa.html)
「ヴァーン・ショーをあなたに」(http://naruto-ym.cocolog-nifty.com/kanetoshi/2016/01/123-da35.html)
、ファミリーレストランの片隅で、一杯のコーヒーで何時間も粘る老人が鮮やかになぞ解きを行う「賢者はベンチで思索する」などの作品があります。
どの作品も謎解きとしてはもちろん、読み物としても面白いものとなっています。
興味のある方は、是非一読をお勧めします。
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