読書の「ど」! 風の向こうへ駆け抜けろ」(古内一絵 小学館文庫)(10月4日)
先日、大井競馬場で行われた東京杯で、JRA所属の女性騎手として初めて藤田菜七子騎手が重賞制覇を果たしました。
そこで今回は、以前紹介した作品を再度紹介します。
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いいと思ったら、新書でも、文庫でも、マンガでも、ジャンルは問わず読む「かねとしの 読書の「ど」!、今回は「風の向うへ駆け抜けろ」(古内一絵 小学館文庫)です(感想には個人差があります)。
物語の舞台は、とある地方の地方競馬場(JRA(日本中央競馬会)が主催するのではなく、地方自治体などが主催する競馬でダート(砂)のコースを馬が走る)である鈴田競馬場です。
その鈴田競馬場に、新人ジョッキーとして招かれたのは18歳で女性騎手の芦原瑞穂(あしはら・みずほ)。
競馬場期待の新人…のはずなのに配属されたのは、「藻屑の漂流先」と揶揄される弱小厩舎。
調教師は元中央競馬の騎手だった緑川光司(みどりかわ・こうじ)…あることが原因で騎手を辞め、この競馬場で父親が経営していた厩舎を引き継いだが、厩舎の経営には興味のない感じだし、厩務員は高齢であったり、いい加減であったり、あることがきっかけで言葉がしゃべれなくなりホースセラピーの一環で厩務員をしている男・木崎誠(きさき・まこと)であったりと…前途多難な状況です。
当初はバラバラだった緑川厩舎…紆余曲折を経て、一頭の馬と出会い、目標が「中央競馬挑戦」、しかも「桜花賞制覇」を目標として、厩舎一丸となって、目標達成のために行動します。
その為には、地元での勝利を積み重ね、ステップレースで桜花賞出場権を手に入れる必要があります。
はたして、瑞穂と緑川厩舎のメンバーは、目標へたどり着くことができるのか…この続きは本書をお読みください。
競馬小説としての読みごたえも十分ありますが、瑞穂の成長物語、光司をはじめとる厩舎メンバーの人間模様など、読みどころいっぱいです。
巻末には、現役のJRA女子騎手・藤田菜七子さんの特別寄稿などもあります。
興味のある方には、必読の一冊です。
因みに女性騎手が活躍する作品としては
「きみはジョッキー」(松樹 剛史 ポプラ文庫ピュアフル)
(1955)
「きみはジョッキー 勝利へのラストスパート」(松樹 剛史 ポプラ文庫ピュアふる)
(5995)
などがあります。
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