読書の「ど」! 展覧会 いまだ準備中(山本久幸 中公文庫)
いいと思ったら、新書でも、文庫でも、マンガでも、ジャンルは問わず読む「かねとしの 読書の「ど」!」、今回は「展覧会 いまだ準備中」(山本久幸 中公文庫)です(感想には個人差があります)。
都心近郊の某市にある野猿(やえん)美術館に勤務する新米学芸員の今田弾吉は、大学では応援団に所属していたという経歴の持ち主です。
まだまだ新米の学芸員である弾吉は、日々振られてくる雑用に時間を割かれて、いまだ自分が企画した美術展を実現させることができていません。
そんなある日、応援団の先輩の家で見せられた江戸時代の画家が描いた絵の鑑定依頼を受け、その絵が縁で、弾吉は、今まで実現できていなかった「美術展」実施へ動き出すのですが…はたして実現すすることができるのか…この続きは本書をお読みください。
物語としては、弾吉の学芸員としての「お仕事」ものとして、あるいは学芸員としての弾吉の「成長物語」として、あるいは美術品搬入の際に出会った運送会社の美人社員・サクラとの恋物語として、展開していきます。
また弾吉がかかわることとなる江戸時代の画家が生きた時代を舞台とした特別書き下ろして短編も付属しています。
美術を扱った作品などというと、難しいない内容のような気もしますが、比較的気楽に読み進められます。
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