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2015年5月15日 (金曜日)

読書の「ど」! タルト・タタンの夢(近藤史恵 創元推理文庫)(5月15日)

いいと思ったら、新書でも、文庫でも、マンガでも、ジャンルは問わず読む「かねとしの 読書の「ど」!」、今回は「タルト・タタンの夢」(近藤史恵 創元推理文庫)です(感想には個人差があります)。

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商店街にあるテーブルが5つとカウンター7席のフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」…「パ・マル」とはフランス語で「悪くない」といった意味だそうですが…で働くシェフの三舟忍(フランス修行中に三船敏郎の親戚かと言われたことをきっかけに、後ろで髪を括りあごひげを生やして、サムライのような風貌になっています)と、店のスーシェフで三舟の片腕も務める・志村洋二、ソムリエで俳句(川柳のような?)好きの金子ゆき、そしてギャルソンでこの物語の語り手である高築智行が、来店する人々と料理にかかわる謎を解きあかす物語です。
その話にもフレンチ…とはいってもフランスの地方料理など多種多様なものが供されるのですが…の薀蓄が出てきますが、どれも物語の筋に沿っているものなので読んでいて苦になりません。
物語は常連客が婚約者の作ったタルト・タタンを食べて体調を崩したことから明らかになる事実(タルト・タタンの夢)、好き嫌いの激しい客とその連れの女性に関する物語(ロニョン・ド・ボーの決意)、志村の妻でシャンソン歌手の麻美がフランスで経験したガレット・デ・ロワ(お菓子の王様、という名前のお菓子)にまつわる出来事を扱った「ガレット・デ・ロワの秘密」、突然出て行った妻が何に怒っているかわからず困惑している夫にその「原因」を教える「オッソ・イラティを巡る不和」、来客が語った高校時代に起こった不可解な事件の謎を解く「理不尽な酔っ払い」、恋人がなぜ最低のカスレを作ったのか、その謎を解く「抜け殻のカスレ」、そしてチョコレート職人が店で売る何とも割り切れない、一つ余る不可解な個数で売られるチョコレートの詰め合わせに秘められた親子間の心の動きを扱った「割り切れないチョコレート」の7品…の7話からなるのですが、流れるような展開で、一気に読み進めることができました。
作者の近藤史恵さんの作品では一連のキリコ(嶺川桐子・みねかわきりこ)が活躍する「天使はモップを持って」などを読んだことがあります。
「キリコ」シリーズも、読後に何だかちょっと心がほっとするようなものを感じますが、今作もそれに劣らず、謎解きがなされた後に、三舟シェフ御得意のヴァン・ショー(柑橘系の果実の皮としなもん、グローブなを煮込んだホットワイン)を飲んだ後のように、心がほっとして、読後に何かさわやかなものが残るのを感じます。

続巻も出ているとのことで、是非読んでみたいですね。

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コメント

私も気にいってます!

投稿: かねとしがばなー | 2015年5月18日 (月曜日) 22:16

最後の二つ カスレ と チョコレート の話が特に良かったですね
ヴァンショーもいまだ飲んだことがありませんが

投稿: 夢人 | 2015年5月18日 (月曜日) 14:01

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