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2013年7月31日 (水曜日)

読書の「ど」! 獣の奏者 Ⅳ 完結編(上橋菜穂子 講談社文庫)(7月31日)

いいと思ったら、新書でも、文庫でも、マンガでも、ジャンルは問わず読む「かねとしの 読書の「ど」!」、今回は「獣の奏者 Ⅳ 完結編」(上橋菜穂子 講談社文庫)です(感想には個人差があります)。

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今作は「獣の奏者」シリーズの第4部にあたる作品です。
1部にあたる「Ⅰ 闘蛇編」、第2部にあたる「Ⅱ 王獣編」では、リョザ神王国内での真王派と大公派の2派に分かれた国内で起こるいさかいと、「闘蛇」と呼ばれる爬虫類のような生き物と、「王獣」と呼ばれるオオカミに羽の生えたような生き物を巡る人々の物語になっています。

3部では、エリンが闘蛇の大量死の謎にかかわる中で、人間の思惑が絡んで「闘蛇」と「王獣」を「武器」として使って、神王国を守る決心をするというのが、前巻までの大まかな粗筋でした。

4部では、「武器」として使用されることとなった「王獣」を中心に、エリンとイアルとジェシの家族の物語、そして、「なぜ闘蛇も王獣も意図的に数が増えないようにされていたのか」「人工的に数を増やすとどんなことが起こるのか」「「闘蛇」と「王獣」が戦うこととなった時に何が起こったのか?」ということが次々と明らかになっていきます。
そしてついにその時がやってきます…神王国に侵攻すべき野心を持った国が、「闘蛇部隊」を引き連れて侵攻を開始しました。
その時、エリンが率いる「王獣」が空を飛び、地上の「闘蛇」に攻撃を仕掛けます…そしてその時、伝説によって語り継がれてきた「大災厄」が起こるのですが…。

この先は、本書をお読みになってください。

 

ついに物語は完結しました。個人的には好きな物語でしたので、完結は残念ですが、最後まで読めば納得です。
この物語は一応「ファンタジー」という区部になるそうですが、著者の上橋菜穂子さんは、決して「子供向けに書いたものではない」とおっしゃっています。
読んだ方の感じ方もあるでしょうが、この物語はファンタジーという形式をとっていますが、その実は、「実在するどこかの国」をおぼろげながらに反映していると感じます。
「王獣」「闘蛇」という「武器」として絶対的な力を持つ生き物を持っているにもかかわらず、そのことをオブラートに包んだような扱いをしている、そして自らの国を統べる「真王」は清らかな存在であり、軍事面で汚れ役を務める「大公」を穢れた存在として対立軸がある、近隣の国とはうまくやっているつもりでも、気が付けば緊張状態に置かれた国が舞台…これって日本に似てないですか?
「自衛隊」という「武力」を持ちながらその存在を「認めない」、「自衛隊」の存在を認めつつもその存在を一種の「穢れた」様なものとして忌み嫌う人々がいて、逆に積極的にその存在を肯定する人々がいる、領土を巡ってのいざこざを抱えている…このような現状は、日本に似てますよね。
もちろん物語自体はそんなことよりももっともっと大きな大局に立ったものになっています。

読後感は様々です。
そんな偏狭にならなくとも、物語としても秀逸です。

読みだしたら一気に読み終えてしまうのはもったいないけど、そうしてしまう一冊です。

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